並ばせない
美術館や博物館で、ある展示を見るために並ぶことがある。
愛知万博の日立館では4時間並んだし、OH!水木しげる展では2時間くらい並んだ記憶がある。
ただ、この時間は観客にも、企画者側にも死んだ時間だ。 展示の内容よりも、長時間並んだ辛い記憶が勝ってしまうこともある。
主催者は会場の他の展示も見てもらいたいと思っているし、観客もできるかぎりいろいろ見たいと思っている。両者の思いは合致している。でも、並ぶしかない。並んでもらうしか無い。
考えてみると、並ぶというシステムは非常によくできたシステムだということがわかる。みんなが理解しているので、基本的に文句の言いようがない。 新しく、優れたシステムを作っても、みんながそれを理解するまで、多くのクレームが起きるだろう。
少し考えただけで、いくつかのアイデアが浮かぶ。でも事はそう単純ではない。今でも並んでいるという現実がそれを証明している。起こりうる全ての問題をクリアしないと導入できない。
でも、そろそろ。
なんとか出来るんじゃないか。
なんとかしないとますます来てくれなくなる。
貴重な時間を裂いて、わざわざ会場に来てくれた人には、良い思いだけ残ればいいと思う。