久々に糸崎さんと会った
ムサビの帰りに糸崎公朗さんと食事をした。
糸崎さんは写真を切り抜いて立体に起こす[フォトモ]という作品などの実験的な写真作家として知られている。最近は自作の撮影装置による[東京昆虫デジワイド]という本を刊行している。
私が学生のころ、散歩の達人という雑誌が刊行された。途中ですっかり普通の雑誌にリニューアルしたけれど、最初の数号はそれはもうマニアックな濃い内容の雑誌だった。フォトモはそこに連載されていた。雑誌のテイストと合っていて、気に入っていた。
パノラマボールに至る上で、影響があったのは、David Hockney, 伊藤義彦、赤瀬川原平の他、糸崎さんも入るかもしれない。
KIRIN CONTEMPORARY AWARD 1999というコンペで受賞したとき、糸崎さんも入賞していて、お互い変な特殊写真仲間ということで意気投合。他人な気がしなかった。
その後、糸崎さんは昆虫写真でも知られるようになり、気がつけば私も昆虫をスキャンしていた。
最近のデジワイド写真は、魚眼風の写真で丸い。私のゼログラフのようになっちゃったと笑っていたが、重なりそうで全然重ならないところが面白いと思う。
結局、通常のメディアでは伝えられない”何か”が見えていて、それを伝えるためにあれこれ考えているのだ。そんな作家を集めた展覧会もありだなという話になった。
itozaki
http://www.itozaki.com/
東京昆虫デジワイド
http://www.artone.co.jp/books/181.html